2020年04月18日

マーラー: 交響曲第4番 アバド

そして…。
緊急事態宣言は全国に発令となり、わがジブチン社はどのような対応をしてくれるのかと思っていました。
未だ出張禁止のお触れはない(木曜にしょうがなく三重県まで車で出張した部員がいました)けれど、今回は結構思い切った手段を講じましたね。
これからたった2週間の措置なんです(詳しくは書けない)が、テレワーク環境の整わない(自分は持ってますよ)中で、なんとか人と人の接する機会を減じさせようとした苦肉の策が見えました。
よって、次週より自分は部分在宅勤務となります。
感染の機会も、それに対する皆の恐怖心も少しは良い方向に向かってくれるでしょう。

Abbado_Mahler4.jpg

今日も楽しい音楽をと。
大好きな、マーラーの第4交響曲なのですが、これはアバドさんの指揮。
1977年の録音で、オケはVPOです。

アバドさんといや、自分が最も苦手とするマエストロで、わずか少ない音源しか接したことはありません。
でも、世間は80〜90年代あたりはアバド至上時代でありました。でも自分はそれに触れようともしなかった。
今になってやっと聴くマーラーは、VPOの天上の響きを活かしきった、ともかくも美しい音楽に仕上がっていると思いました。個性を前に出さず、マーラー臭を全く強調せずの(私には)面白くない表現でしたが、曲の純粋さを味わうにこれ以上の純な音はないのではないかと感じさせられました。

同じ「天上に美しい」カラヤンの演奏は、カラヤン&BPOなりの個性が満載で(特に第3楽章など)、文句なくマイベストでありました。
でもアバドさんのこの音源はもっともっとピュアなんだね。
第1楽章のマルヘンチックな楽しさのほころび、第2楽章の無邪気さ。

そして第3楽章Rudevoll~ポコ・アダージョはカラヤンと同じぐらい…、全編23分32秒のスローテンポでじっくり歌う。
コンマスのソロのか細い音がまたいい。美しいポルタメント。
これは、この上ない天上の音楽を聴かせてくれました。こういうところがアバドさんの真骨頂なんですかねぇ。
ただ、終盤のティンパニは穏健で、まったくの迫力不足!!
ここは雷鳴とともに爆発してほしいところであった。

終楽章はひたすら美しくていい音楽。
メゾ・ソプラノの独唱(フォン・シュターデ)は程よい声質で、曲想にぴったりではないか。
不満点は第3楽章のティンパニのみ。
☆☆☆☆
posted by にこらす at 12:57| Comment(2) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月11日

マーラー: 交響曲第2番「復活」 山田一雄

いよいよ…。
政府は大都市圏の緊急事態を宣言。

でもわが町のシブチン社は未だその発令区域への出張規制すら行わず、
「不要不急」
なんて言葉を使い続けている…。
自分だって、いつでもテレワークができる立場にいるのに、あいも変わらずノーテンキに9時前に朝礼、なんて未意味なことをやらされている。
社員を守ろうなんて考えはないのだろうか、この会社。


閑話休題。
先日曜日、待ちに待ったNHKの放送。
クリストフ・エッシェンバッハ指揮NHK響の演奏となるマーラー交響曲第2番の放映でした。
この演奏は1月11日にNHKホールで行われたもので、もともと見に行こうと考えていたものでした。
でも、お正月にちょっとケガをしてその後入院したりしていたので、ついぞ行けなかった…。

それだけにだから、非常に期待度の高い放送でした。
そして今朝、BDに取り込んだ映像をPCにて再生して観るにつけ、今現在のコロナ禍による不安・苦しみ・悲しみと重ねて終楽章独唱合唱の歌詞が身にしみて心に響きました。
そして、鑑賞しながらの感涙はとめどなく。
ともかくも我々は打ち勝っていかねばならないと強く誓ったのでした。
(下記歌詞はWikipediaよりの引用です)

生まれ出たものは、必ず滅びる。
滅びたものは、必ずよみがえる!
震えおののくのをやめよ!
生きることに備えるがよい!

おお、あらゆるものに浸み渡る苦痛よ、
私はおまえから身を離した!
おお、あらゆるものを征服する死よ、
いまやおまえは征服された!
私が勝ち取った翼で
愛への熱い欲求のうちに私は飛び去っていこう、
かつていかなる目も達したことのない光へと向かって!

私が勝ち取った翼で
私は飛び去っていこう!
私は生きるために死のう!
よみがえる、そうだ、おまえはよみがえるだろう、
わが心よ、ただちに!
おまえが鼓動してきたものが
神のもとへとおまえを運んでいくだろう!

ヤマカズさんの表現は一言で言えば激烈破天荒。
オケの乱れも全く顧みず疾走したと思ったら、急ブレーキでねっとり歌う。

「原光」におけるアルト志村年子さんの激唱はそれは丁寧なテンポで慈しむように。
その後の終楽章の大爆発とその後の合唱の崇高さに再び涙しました。

希望を持って…、そして頑張らねば。
「震えおののくことはない」
posted by にこらす at 14:55| Comment(0) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月04日

ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番 エッシェンバッハ

日に日に切迫感が増し、恐怖が重なります。
職場の女性が話していました。
「ニュースが怖くて見ていられない」
自分も全く同じ思いです。
ここんところは毎日見ていた21時のニュース番組も、時間が来たらチャンネルを変えるようにしています。
主だったニュースは新聞1面とYahooニュースのトップページを眺めるだけで十分だし。


Eschenbach.jpg
ベルリン・コンチェルトハウス管のHPより。

音楽を聴きましょう。
かねてからフォローのFacebookで告知の有りました、期間限定無料配信動画から。
(贔屓筋)クリストフ・エッシェンバッハ指揮ベルリン・コンチェルトハウス管の演奏になる、ショスタコーヴィチ交響曲第5番です。これは昨年の演奏会の模様なので、コロナ禍が始まってからの最近のものではありません。

エッシェンバッハさん、このオケの指揮者となり、80歳を迎えた現在、精力的に指揮活動を行われています(今は止まっているのでしょうが)。

この演奏もそのひとつで、氏の個性があふれる重厚な演奏です。
前後の拍手を入れると53分39秒の長丁場、重苦しく、切羽詰まった曲を、極遅めのテンポで内部からその姿を抉り出すような入魂度を感じます。
氏の目指すところは(ひょっとして)チェリビダッケあたりの(孤高の)パフォーマンスなんでしょうか。

このオケ、映像で見ていると美形揃いの楽団で、視覚的にもとても楽しい。
コンマス(この曲では2番めに座っておられますが)は日下紗矢子さんで、超日本的スリム美人。そして、フルートやらヴィオラ、ベース…、コントラファゴットの女性も。目移りしながらの鑑賞となりますな…。

特に素晴らしいのはその陰鬱さを如実に表した第1楽章に尽きるでしょう。
覇気溢れるべき第2楽章は陰鬱さを引きずった重々しいマーチ。
そして第3楽章のラルゴは安寧な心持ちをもたせてくれるけど、終楽章の爆発の序章か、最近の氏の基本、両翼配置からの音は非常に美しいね。

くだんの終楽章は、間髪入れず行きましたね。
冒頭のテーマは遅め、でも
「最も遅い」
とまでは行かないね。少々の加速もあって中間部に突入。

終焉部分は恐るべきリタルダンドと、ティンパニ大太鼓の強打の凄さに仰け反り、鳥肌立ちまくりました。
☆☆☆☆☆



posted by にこらす at 15:05| Comment(2) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする