2018年11月23日

ベートーヴェン: 交響曲第9番 E.クライバー

エライことになりました。
「何が?」
というと、著作権のお話…。
作者の没後50年経てば著作権が消滅する、というアレですが、例のTPPの合意事項でその50年が70年に延長、ついにその施行がこの12月30日からとなった、ということです。
CD音源など、隣接著作権というヤツもその対象ですから、クラシック音源は録音後50年経過すれば著作権フリーとなったこれまでのルールが、録音後70年ということになるわけです。
だから、現行法では50年前、1968年録音以前の音源までがその範囲でした。それが、1948年あたりにまでなってまうんか…??。
ま、今年までにすでにパブリックドメインとなった音源はそのままフリーで残ると思うので、主にはその69年以降に録音された音源が70年対象になるということなんでしょうね。

そもそも米国の思惑にて提案されたこの70年案、米国がTPPから出ていった時点で当然反故にされたとてっきり思っていたのですが、しっかり残ってたんですね。
ま。我が趣味的には60年代前半以前のステレオ初期の音源がフリーで聴けるだけで文句はないですけどね。

で、今日聴いているのがそういう太古音源。
1952年、エーリヒ・クライバーがウィーンpoを指揮したベートーヴェン第九です。

というのも今朝、車中でNHK-FMを聴いていて流れた第九の懐かしい音源〜クリュイタンス指揮BPOの演奏に触れたカラミで、古い巨匠の音を聞きたくなったもの。

最初、アーベントロートの音源を聴いていたのだけれど、ちょっと音がひど過ぎで、同時期ながらましと思われるDECCA録音のこちらを選びましたもの。

広がりのないmono音源ですが、これなら鑑賞に耐えますね。
そして、演奏は同時代的にお決まりの激烈演奏スタイル。フルトヴェングラーやトスカニーニらが第1線にいた時代ですから、こういうスタイルで当たり前。
スタイル的にはトスカニーニやシューリヒトなどのアプローチに近い、超歯切れ良し、スカッと豪快演奏でした。

その、最も気持ちの良いのが第3楽章。
ウィーンpoの可憐な音色は、太古音源のため、少々つらいですが、速いテンポでこの美しいアダージョを鑑賞することができますな。トリオ〜終盤の繋ぎも非常に心地よく終わった。

くだんの終楽章は、弦楽による歓喜のテーマがこの上なく美しい!
バリトン独唱の入り部分からは、一段と激しくなってテンション高い。
ウィーンの名歌手たちによる歓喜の歌はこれは聴きモノです。歌声が少々割れるのがとてももったいない。

歓喜の大合唱はさすがに入力レベルを絞ってあるな。CD並みのダイナミックレンジがあれば、どんなに迫力があったことでしょう…。
終焉部の激加速追い込みは見事!!

今年は地元の第九演奏会にも出かける予定です(指揮は円光寺雅彦さん)。何種類ぐらいの第九を聴くのかな。
☆☆☆☆

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2018年11月17日

ブラームス: 交響曲第3番 セーゲルスタム

寒くなってきました。
ようやく平年並みの気候に戻ってきたというところでしょうか。
今朝行ったスポーツクラブ、隣で歩いてたオッチャンの話によれば、京都の紅葉はからっきしだそうで全然未だやで、とのことらしいです。そりゃこんな温い日ばっかりだからね。

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音楽はブラームスを聴いています。
(贔屓筋)レイフ・セーゲルスタム指揮トゥルウク・フィルの全集シリーズの第3番がSpotifyにupされてました故…。
この音源は日本Amazonのページを覗いても出ませんね(第2番まではある)。.com(US)のページにはありました。新譜なんでしょうね。

日頃セーゲルスタム氏には注目をしていますから、どこかの放送局でストリーミング放送されていた折には、できるだけエアチェックなり(可能なサイトでは)DLしたりしています。
大概の収集音源はマーラーの演奏だけれども、ブラームスもいくつかありましたね。そしてその演奏スタイルはスケール大きなクレンペラーみたいな様式だったです。

この第3番もそのスタイルを踏襲しているけれども、最近の氏は少々お年も召されて変わりつつありますかね。
曲の前半、期待した重厚な音色は抑えられていて、少々こじんまりとした音色かつ、スタイルでありました。
でも、くだんの第3楽章、これぞ「浪漫」なるシンフォニーの真骨頂主張してます。
念入りの演出と甘〜いロマンチックな節回し〜…。
やっぱりセーゲルスタムさんだね、て個性が主張していました。後半の弦の奏でるテーマが慟哭を奏でていますよ。

終楽章も往年の氏のスタイルが戻りました。
遅いテンポ、重厚な音色、絶妙なアゴーギグ。ええ音楽でした。
☆☆☆☆★

余白のセーゲルスタム作曲:交響曲第294番”Song of Unicorn Heralding”(「ユニコーンの使者の歌」とでも??)、21分ほどの小品で、わかりやすく面白く聴かせていただきました。

posted by にこらす at 14:12| Comment(0) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月11日

マーラー: 交響曲第4番 ミルガ・グラジニーテ=ティーラ

昨日までより気温が下がりつあります。
でもまあ、14時現在が21℃とのことですから、未だ温かいほうですかね。
今週はお仕事、難題を抱えておりますが、くよくよ考えず臨機応変にやっていきたいものです。

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ひとりまた、有望な指揮者さんを見つけました。

Mirga Grazinyte-Tylaミルガ・グラジニーテ=ティーラ)さん。

リトアニア出身の新進気鋭の指揮者で、現在はバーミンガム市響の音楽監督をなされています。1986年生まれとありますから、30代になられたばかり…(我が娘と同じ歳ではないか)。Youtubeにはお腹が大きい状態での指揮姿の映像もありましたですから、(きっと)ご結婚もされているのでしょう。

バーミンガム市響といや、かのサイモン・ラトル氏を育てた名楽団であり、そのラトルさんもこの頃のお歳に同じポストに就いて有名になられたのではと記憶します(ラトル氏は自分よりひとつ年長)。

そんなグラジニーテ=ティーラさんの指揮するマーラー4番の音源がロス・アンジェルスの放送局のサイトで聴くことができます。
これが結構衝撃的な内容でした。

深い呼吸、かなり大げさなアゴーギグは聴く者(私)の心を強く、つよく惹きつけました。Youtubeでは、同曲の別の演奏(オケはフィラデルフィア管!)の映像もありましたですから、お得意曲なのかもしれませんな。

第1楽章からハッとさせられるテンポ使い。
突然の加速のあと、急減速してじっくり歌うテーマ…。いくらマーラーでもこの曲でこれほどの緩急は経験したことがありませんな。
そんままこれの虜となりまして、です。

白眉はもちろん第3楽章Ruhevoll。
特筆すべきほどの遅いテンポを主体に、テーマによって大きなアゴーギグは新しい表現なんだろうがとても「女性的」とは言えぬスタイルで、老練のマーラー弾きが経験を重ねた重い演奏のように受け止めました。雷鳴のティンパニがちょっとだけ力不足か。

Spotifyさんを検索しても彼女の音源は殆ど出ません。協奏曲のバック演奏があるぐらい…。
音が悪いながらYoutubeで検索すると最近の演奏にいくつか接することができます。
マーラーの1番もあった(音悪いです)ですが、それはこれほどの羽目外しがなかったですね。

いずれにしても、これからグラジニーテ=ティーラさんの演奏については、見つけたら必ず聴いてみるようにしたいと思っています。
☆☆☆☆☆

posted by にこらす at 14:52| Comment(2) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする