2020年09月19日

チャイコフスキー: 交響曲第6番「悲愴」 チェリビダッケ

なんとなく第2波が終わりつつあるとの風潮があって、たしかに我が県/市にあっては毎日の感染者の発表がポツポツといった感じです。
それでもって、我がシブチン社もここのところ全く感染者が出ていない由、その事実に従って次週より在宅勤務を終了して全員出社するとの通達がありました。

すし詰めのオフィスは机の配置を見直して、蜜にならないようにするんだと。
ま、広いけれど倉庫のような状態のフロアの隅で縮こまって(社内テレワークと称して隠れるように)仕事するよりは通常の状態に近づいたのかなと思います。
この会社、殆どは自家用車通勤ですから、通勤時の感染について心配する必要がないのでね。
ただ、打ち合わせや会議だけは(どんなに小さなものでも、例えば朝のブリーフィングとかも)、今のままリモートで行ってもらいたいな。
狭い会議室に入るのは絶対イヤなんです。


マイブームはブルックナーです。
「モーストリークラシック」誌のマーラーとブルックナーの特集の巻を借りて読むにつけ、ブルックナーを聴くべしとの啓示を得ました。
(お得意の)マーラーではなく…。

で、ブルックナー弾きを語るに、
・フルトヴェングラー
・クナッパーツブッシュ
・朝比奈
・カラヤン
・ヴァント
等の名前が挙がるわけです。

で、さらに絶対忘れてはならない人がこの人です。
セルジウ・チェリビダッケ

あまり聴いていないんですよね、この人の音源。
もちろん、ベートーヴェンもブラームスもCDを所持していてその個性的スタイルと深遠なる音楽には圧倒されてはいますんですが。
あ、CDは、孤高のスタイルを築きあげたミュンヘン以降=80年代以降の音源に限りますよ。
で今週、氏のラヴェルとか、王道ではない(と思われる)音源をいくつか聴いたのですが、この音楽のスタイル、姿勢に心酔いたしました次第です。

そこで、この曲。
チャイコの三大交響曲もわがCD棚中にあったはず。でもさして記憶がないのは、ちゃんとまじめに聴いていなかった証拠かな。
今改めて聴く「悲愴」交響曲は、特に第1楽章。
超どっしり構えた巌のようなスタイルは、この曲の代表と言われるムラビンスキーやカラヤンとは全く違う曲のよう。そしてバーンスタインの超甘蜜演奏とも対極に座すべき非感情的ザハリッヒ没激情クール演奏でありました。

その冒頭からの激遅のテンポは、一音一音曲の本質を抉り出すような凄みがあります。ライブだけど拍手が消されているのか、それともなかったのか。
第2楽章のワルツはちっとも踊らないけれど、しっかりしたインテンポで各フレーズを歌い上げていく。
第3楽章のマーチも大迫力だけど、絶叫しない、あくまでも終楽章の悲壮感の伏線。

そして終楽章。
泣かない、(バーンスタインのように)慟哭しない。
カラヤンのように美しさを演出しない。
でも、曲の意味する陰鬱なトーン、絶妙の「間」の創り出す重い圧力にひれ伏します。
クライマックスでテンポを落としてのタメは効果バツグンでしたね。
なんかとても怖いようなトーンで全曲を終えました。
☆☆☆☆☆

氏のブルックナーに聞き進みむにつけ、もっと聴いてみたいというか、こういスタイルになる前の音源(DGなど)に触れてみたいなと思うのでありました。
posted by にこらす at 14:50| Comment(0) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月12日

ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲 フランチェスカッティ/ワルター

超大型の台風が九州の縁をかすめて行きました。
被害も相当なものだったけれど、ともあれあれでも直撃を避けられたと思われます。そして影響は想定以下のものではあったとも言えるのでしょう。

太平洋の海面温度は、9月に入っても下げを知らず、非常に危険をはらんだ状態。台風はいつ量産されてもいい状況になっていると聞きます。
当面、ここ数日の発生はないとはいうものの、一度台風が発生したら大型化は避けられないと思われます。
その恐怖に日々怯えている自分なのですが、それにつけても恨んでも恨みきれぬ地球温暖化だ。

しかし、先進国の消費エネルギーは、コロナ影響で落ち込んでいることのこと。
コロナ禍による影響も、少しだけはいいことがあったんだねぇ。

さて、大巨匠ブルーノ・ワルターの音源、氏はCBS契約の幾人かのアーティストのバックで、名だたる協奏曲の伴奏も務めていました。
これがその代表作であるとして今日の記事といたします。


バックがスケール大きく、響きも深い(気の抜けたオケと揶揄する方もいるけれど)。

とても古いスタイルのベートーヴェンだけれども、ともかくもガッチリしていて男性的。
ヴァイオリンのジノ・フランチェスカッティはフランスのバイオリニストで戦後アメリカを中心に活躍された名匠。
CBSソニーに数々の名演奏の記録を残されています。

ごつい第1楽章アレグロ・マ・ノントロッポに続くラルゲットの第2楽章は美しき緩徐楽章。これこそワルター氏の真骨頂でしょう。
録音の状態にもよるかもしれないけれど、Spotifyで聴く音源は非常に鮮明で、フランチェスカッティ氏のバイオリンの高音が鮮明で際立っている。感傷的とか、ロマンティックとかいう味は持っていなく、ごく無骨で実直な音色であるけれど、ワルター翁の棒に支えられて、実に良い味を持っていると思います。
ここは、「枯淡」とでも言えばいいのか…。

終楽章ロンド~アレグロはまさにワルターのベートーヴェンであって、おなじみのフレーズも深い呼吸と大きなスケール。
ワルターの棒はインテンポを突き通して華麗に終わりました。
聞き惚れるばかりの上手さでしたね。

この音源のLPは所持していたかどうか記憶がないけど、国内では廉価盤に落ちなかったはず。
でも、米オデッセイレーベルの廉価盤があったから、輸入盤で所持していたかもしれない。押し入れを探ってみる必要があるかどうか悩むところですが…。
古き良き時代の名演奏はやっぱり自分の肌に合うなと確信しました。
☆☆☆☆☆


posted by にこらす at 14:19| Comment(0) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月05日

ブラームス: 交響曲第3番 バルビローリ

9月に入って台風が急に活発化。
来る台風が皆規模が半端ないのはこの夏の猛暑とも関係あるし、そもそもは地球温暖化の影響であることが明白です。
お仕事のお勤めは期間満了まであと1年を切っています。退職したら、(耐自然災害的に)大きな危険を孕んだこの街からは逃げ出し、移住先を探さないとなぁ、と思っております。


ひょんなことから、この雑誌のことを思い出し、バックナンバーを図書館より借り出して読んでいます。
で、この特集は昨年の10月号。内容は非常に充実していて読み応え十分かなと思うんだけど。
が、しかし…。
「ウィーン・フィルのブラームス演奏」「ベルリン・フィルのブラームス演奏」なる記事があって昨今の音源の紹介がありました。
その前者、ウィーンpoの音源として、
・ワルター
・フルトヴェングラー
・ベーム
・カラヤン
・バーンスタイン
・C.クライバー
が挙げられておりました。

え??
この記事の筆者はなにか重要なものを忘れておいでではありませんか。
ブラームス交響曲演奏の最高傑作(ワタシ讃)とでもいうべきこの演奏を挙げないのは大間違いです。


そう憤ってばんやり(同時に借りた)レコード芸術雑誌を眺めていたら、バルビローリ全集(Complete Warner Box Set)なる巨大BOXが発売されたのを発見しました。

109枚組16,632円…。EMI及びPye原盤、氏の音源を網羅した大全集です。
バルビローリさんの旧EMI音源はその多くがサブスク公開されておらないこともあります。
これからはサブスク中心にネット配信音楽を中心に聴くと決めて数年、CDは金輪際買わぬと誓った自分ですが、このBOXには心が揺れに揺れています。
ま、サブスクにupされないと言ってもシベリウスなど、徐々にupされている傾向もあるようなので、いま少しは形勢をウォッチしたいとは思っていますが…。

そこで、今聞いているのは数カ月ぶりにCD再生音楽。
サー・ジョン・バルビローリ指揮ウィーンpoのブラームス交響曲第3番です。1966〜67年にウィーンのムジークフェラインでセッション録音された歴史的名盤です。
中でも好きなのがこの第3番。

ロマン横溢するバルビローリ氏のシリーズの中でも、さらに軟派。実にゆっくりとしたとしたテンポで歌いまくる音楽は、この時代のウィーンpoとしかなし得なかった一期一会の珠玉演奏と言えると思います。
その点、◯本某氏の記事は失敗。
☆☆☆☆☆

その次の、「ベルリンpoのブラームス演奏」にケンペとカイルベルトがなかったことも不満。

posted by にこらす at 13:56| Comment(0) | ネット音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする